寝返り、気象病、外出の減少、水分。腰の外側にある要因が痛みの出方を左右します。
腰痛は、腰そのものだけで決まるものではありません。眠り方、天気、外出の頻度、水分——一見関係なさそうな生活の条件が、痛みの出方に関わっていることがあります。この章では、そうした「腰の外側にある要因」を見ていきます。
朝起きたときに腰が固まっている、起き上がるのがつらい、動き始めると少し楽になる。こうした症状には寝返りが関係していることがあります。
先にお伝えしておくと、「寝返りが少ないから腰痛になる」と断定できるわけではありません。ただ、慢性腰痛の方は睡眠の質が低い傾向があり、朝の腰痛やこわばりがある方では寝返りが少ないことも報告されています。寝返りが少ないことで腰に負担が集中しやすくなり、朝の腰痛につながる可能性がある、という関係です。
寝返りには、次のような役割があります。
つまり寝返りは、無意識のうちに体を守っている動きなのです。
寝ている間は、当然ながら身体をほとんど動かしません。そのため、腰やお尻の筋肉が硬いまま眠ると、寝返りが少なくなり、朝起きたときにこわばりやすくなります。
寝る前に軽く身体を動かしておくと、筋肉の緊張が和らぎ、眠っている間の負担が減りやすくなります。近年の研究でも、腰痛予防には無理なく続けられる運動習慣が大切だとされています。
いずれも強く伸ばす必要はありません。「少し伸びる」程度で十分です。
「雨が降る前になると腰が重い」「台風が近づくと痛みが強くなる」。こうしたお話は当院でもよくうかがいます。いわゆる気象病と呼ばれるもので、気圧の変化が自律神経に影響し、痛みを感じやすくなると考えられています。
ただし、原因は気圧だけではありません。天気が崩れる時期は、外に出る機会が減り、身体を動かす量そのものが落ちます。気温差で身体が冷え、筋肉が緊張しやすくもなります。気圧・活動量の低下・冷えが重なることで、痛みが出やすくなっていると考えた方が実態に近いでしょう。
天気は変えられませんが、活動量と冷えは変えられます。雨の日ほど、室内で少し身体を動かす時間を作ってみてください。
「腰痛が続いているけれど、思い当たる原因がない」。そんな方に確認したいのが、外出の頻度です。
外に出る機会が減ると、運動量が減り、長時間座る時間が増え、日光を浴びる時間も減ります。そして日光を浴びる機会が減ると、ビタミンDが不足しやすくなります。
ビタミンDは筋肉や骨の健康に深く関わる栄養素で、不足すると腰痛と関連する可能性が報告されています。もちろん「日光を浴びれば腰痛が治る」というものではありません。ただ、外出が減った生活は運動不足と日光不足が同時に起こるという点で、腰痛につながりやすい条件がそろっています。
暑い日や汗をかいた日に、腰が重い、いつもより張る気がする——そんな経験はありませんか。
結論からお伝えすると、水分不足だけで腰痛が起こるわけではありません。ただし、水分不足によって筋肉や体の働きに影響が出ることで、腰痛が悪化しやすくなる可能性はあります。つまり「原因」ではなく「悪化要因の一つ」として捉えるのが適切です。
背骨と背骨の間にある椎間板は、中心部分の約70〜90%が水分でできているクッションです。ただしスポンジのように水を吸ったり出したりするわけではなく、コラーゲンの骨組みの中に水分を保持する成分が組み込まれた構造をしています。ですから「水を飲めば椎間板が回復する」という単純な話ではありません。
とはいえ、夜間頻尿を気にして水分を減らしすぎると、脱水傾向から足がつりやすくなるなど、別の不調につながることがあります。極端に減らさないことが現実的な対応です。
「腰が痛いから眠れない」と思われがちですが、実は逆方向の関係もあります。睡眠不足が腰痛を悪化させるのです。睡眠の質が低下すると、脳が痛みを抑える働きが弱くなることが分かっています。朝起きた時から腰が重い方、夜中に何度も目が覚める方は、睡眠の方も見直す価値があります。
ストレスも同じです。現在では、腰痛は身体だけでなく心理的・社会的な要因も関係する「生物・心理・社会モデル」で捉えるのが世界標準になっています。仕事や家事、人間関係の負担が腰痛の出方に影響することは、決して珍しいことではありません。
ここまでお読みいただいてありがとうございます。ご自身の腰痛が何と関係しているのかは、実際に体を見せていただかないと分かりません。半田市の末広整体ラボでは、カウンセリングと検査で原因をたどったうえで施術を行っています。→ 腰痛の施術について詳しく見る
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