足の指が使えないと腰が肩代わりします。靴の選び方と、靴の減り方が示すサイン。
腰痛というと、腰の筋肉や背骨に目が向きがちです。しかし、なかなか改善しない腰痛の方を見ていると、足元に見落としがあることが少なくありません。この章では、足の指と靴という2つの視点から腰への影響を整理します。
歩くとき、人は次の順で体を運んでいます。
この最後の「地面を押す」という働きが、意外と見落とされています。足の指がしっかり働くことで、姿勢が安定し、バランスが取りやすくなり、スムーズに歩け、腰や膝への負担を分散できます。近年の研究でも、足の指の筋力や機能は歩行や姿勢の安定に重要な役割を果たしており、その低下が身体の負担につながることが指摘されています。
足の指が十分に働かないと、次のようなことが起こります。
つまり、前へ進む力を足の指で作れない分を、腰が肩代わりする形になります。第1章でお伝えした「歩幅が狭くなる」問題とも、ここでつながっています。
足の指が使えていない方には、指が浮いている(浮き指)、指が曲がったままになっている、足裏の感覚が鈍い、といった特徴が見られます。靴を脱いだときに、足の指がしっかり地面に着いているか、一度確認してみてください。
「長時間歩くと腰が痛くなる」「新しい靴に替えてから腰の違和感がある」。靴が直接腰痛を起こすわけではありませんが、足元が不安定になることで歩き方が変わり、その結果として腰への負担が増えることがあります。
「靴の外側だけがすり減る」というご相談も多くいただきます。「O脚だから仕方ない」と思われがちですが、それだけでは説明できません。
本来の歩行では、かかとで着地したあと足の内側へ体重が移動し、親指で蹴り出します。外側だけが減る方は、この内側への体重移動がうまく起こっておらず、外側で着地してそのまま外側に残っている状態です。
背景にあるのは、股関節が内側へスムーズに動かないこと、足首の可動性の低下、足のアーチが働いていないことなど。歩行分析の分野でも、「どこに着地するか」よりも「体重がどのように移動するか」が重要とされています。
なお、無理に内側へ体重を乗せる、足をひねるように動かす、着地位置を意識しすぎる——といった対応は逆効果になることがあります。大切なのは、自然な体重移動ができる状態をつくることです。
足そのものの痛み(踵の痛み・足底腱膜炎・足のつり)については、足の痛みのページで詳しくお伝えしています。
ここまでお読みいただいてありがとうございます。ご自身の腰痛が何と関係しているのかは、実際に体を見せていただかないと分かりません。半田市の末広整体ラボでは、カウンセリングと検査で原因をたどったうえで施術を行っています。→ 腰痛の施術について詳しく見る
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